結論|血液検査なしでのHRT開始は、医学的に決して誤りではありません。
「オンライン診療でHRT(ホルモン補充療法)を始めたい。でも、血液検査なしで処方されるのは正直こわい」「本当に、ちゃんと診断できているの?」 MYLILYには、こうした声が届きます。そして私たちは、その不安を「もっともなもの」だと考えています。
結論からお伝えします。
血液検査なしでHRTをスタートすることは、医学的に決して誤りではありません。
これは「今まさに辛い症状に苦しんでいる方を、1日でも早く楽にするための医療的な工夫」なのです。ただし、誤解してほしくないことがあります。「ずっと検査をしなくていい」という意味ではありません。MYLILYがなぜこの仕組みを採用しているのか、そして、どのように安全性を担保しているのかをお話します。
秦 麻理先生
日本産婦人科学会、生殖医療学会、日本産婦人科内視鏡学会
「女性のトータルサポートが出来るよう市中病院やクリニックで幅広く診療に携わっております。個々の患者様のご相談を親身になってお伺いし、ベストな治療法を提案させていただければと思います。受診するのが億劫だとお考えの方、まずはお悩みだけでもお気軽にご相談ください」
1|診断の決め手は「検査数値」ではなく「問診(症状)」です
よくある誤解に、「血液検査でホルモン値を測らないと、更年期障害かどうかわからない」というものがあります。しかし、最新の産婦人科診療ガイドラインにおいても、診断の決め手は「問診(症状)」であるとされています。
更年期は、ホルモン値がジェットコースターのように日々大きく揺れ動く時期です。 そのため、たった1回の採血では、たまたま“正常値”が出てしまうことも珍しくありません。現在の国内外のガイドラインでは、以下の要素を重視して診断することが推奨されています。
- 年齢
- 月経の状態
- 具体的な症状(ほてり、発汗、気分の落ち込み、不眠など)
つまり、 適切に設計された詳細な問診(スクリーニング)があれば、オンラインであっても「更年期症状の治療を開始すべきか」という判断は、ガイドラインに則って十分に行うことが可能なのです。
2|「治療的診断」と「低リスクな薬選び」が早期スタートを可能にします
MYLILYが「世界標準のアクセスの良さ」を日本でも実現したいと考えるのには、2つの大きな理由があります。
理由①:「治療的診断」というアプローチ
更年期の不調は、検査数値だけでは見えないことがあります。そのため、リスクが低い方に対しては、まず少量のホルモンを補充してみて、「症状が改善するかどうか」を見ることで診断をより確実にする―これは医学的に「診断的治療」と呼ばれる有効なアプローチの一つです。検査結果を待つ数週間、つらさを我慢し続けるよりも、まず治療を始めて症状の変化を見る。これが、患者様にとっても診断にとってもメリットがあると考えています。
理由②:「天然型」や「経皮薬」など、リスクの低い薬を選んでいるから
「検査なし」でのスタートを可能にしているのは、私たちが「体への負担が少ない薬」を推奨しているという医学的裏付けがあるからです。
- 経皮薬(ジェル・パッチ)の推奨: 飲み薬と違い、肝臓への負担が少なく、血栓症リスクが極めて低いタイプのお薬をメインに扱っています。
- 天然型黄体ホルモン(エフメノなど)の採用: 従来使われてきた合成ホルモン剤に比べ、乳がんリスクへの影響が少ないとされる「天然型」のお薬を採用しています。
3|安全を守る「3ヶ月ルール」と厳格な運用
もちろん、MYLILYは安全管理を軽視しているわけではありません。その象徴が、「3ヶ月の安全確認期間(猶予ルール)」という独自ルールです。

【ルールの内容】
HRT開始から3ヶ月以内に、以下の検査を必ず受けていただきます。
- 血液検査: 【必須項目】血算、生化学検査(肝機能、脂質)、血糖 【必要に応じて追加する項目】甲状腺機能検査(TSH、FT3、FT4)、E2(エストラジオール)、FSH(卵胞刺激ホルモン)
- 乳がん検診・子宮頸がん検診・子宮体がん検診: 近隣の医療機関で受けていただき、結果を提出していただきます。
💡 お手元の「過去の検査結果」も使えます 「半年(6ヶ月)以内に受けた採血検査の結果」をお持ちであれば、そちらを提出していただければ問題ありません。(※HRTガイドラインの基準に準拠)
結果に問題がなければ、そのまま治療を継続できます。
【厳格な運用を行っています】
もし3ヶ月を過ぎても検査結果の提出がない場合は、患者様の安全を守るため、処方を一時ストップさせていただきます。(※事前のご案内あり)
【なぜ「3ヶ月」なのか?】
HRTの効果を実感し、副作用も落ち着いてくる時期であることからです。
スタートは手軽に。でも、確認は必ず行う。それがMYLILYの基本姿勢です。
4|リスクについての正しい知識
最新のデータに基づき、リスクについても正直にお伝えします。
① 乳がんのリスクについて
- 5年以内ならリスクはほぼなし: 世界的な大規模調査(WHI)によると、HRT開始から5年以内であれば、乳がんリスクの明らかな上昇は見られないと報告されています。
- 「天然型」ならさらに安心: MYLILYで推奨している「天然型黄体ホルモン」を使用した場合、乳がんリスクの上昇が見られない、あるいは極めて低いという研究結果が出ています。
- 具体的な数値での比較: 1年間で乳がんを発症する人数は、HRTなしが「1万人中30人」に対し、HRTありは「1万人中38人」程度。この上昇幅は「肥満・喫煙・飲酒」等のリスクと同等、あるいはそれ以下です。早期発見のため年1回の検診は必ず受けましょう。
② 血栓症のリスクについて
健康な50代では1,000人に1人程度と非常にまれです。さらにMYLILYが推奨する「経皮薬」は、飲み薬に比べて血栓ができるリスクがさらに低くなります。
【注意】 極めてまれですが、万が一以下の症状が現れた場合は、すぐに薬の使用を中止し、MYLILYにご相談ください。 (※重篤な場合は、お近くの医療機関を受診してください)
『まずは始めて、確認する。』 このシンプルな考え方は、海外の事例からも支持され、そして何より“今つらい気持ちを抱える女性を待たせない”という点で、現代の女性に最も寄り添う医療の姿だと確信しています。
北野 理絵先生(MYLILY医師顧問)産婦人科医師として活躍するほか、ヨガやピラティスのインストラクターの資格も保持。 産婦人科専門医・指導医、臨床遺伝専門医、日本医師会認定産業医、女性のヘルスケアアドバイザー、全米ヨガアライアンス認定インストラクターRYT200等
「検査の前に治療を始める」は、あなたのつらさに、待ったをかけないための選択です。
スタートは手軽に、でも管理は厳格に。これがMYLILYの医療安全への答えです。
不安なことがあれば、いつでも相談してください。
「更年期の過ごし方は、変えられる」その一歩を、私たちは全力で支えます。
本記事は医学ガイドラインに基づき、医師監修のもと作成しています。

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